医者になろうと決めたときから、外科医を目指していました。外科医というのは、見方によっては肉体労働者といってもいい。自分の体を使って仕事をすることに魅力を感じていましたね。
大学は東京慈恵会医科大学に入学し、医学を勉強することの面白みを感じ、充実した大学生活を送ることができました。
卒業後は同大学の形成外科で2年間研修医として勤務。その後は、同大学第2外科に入局しました。ここでは一般外科や消化器、乳腺などを診ることになるのですが、通常、形成外科というと診るところがだいたい決まってくるのですが、一般外科に在籍することによって、身体全体を診ることができ、広い視野で患者さんを診るということを学びました。
東京厚生年金病院形成外科の医長として10年勤務した後、社会福祉法人桜町整形外科に勤務しました。
ここは、外反母趾の大家である故・加藤正先生がいらした病院で、先生から整形外科をじっくり学びました。
悩んでいる患者さんは多いのに、足を専門にしている整形外科医は意外と少ないんですよ。
医者になろうと思ったときから、一人一人の患者さんとじっくり向き合いたいと思っていました。
研究者になる道もありましたが、私はやはり、身体を使って、患者さんの手助けをしたいのです。
痛みのある生活は苦しいものですよね。かといって入院するほど重症ではないという方は多いんですよ。
仕事をする、子育てをする、学校に通うといった当たり前の社会生活を、苦痛をともないながらも、いかに負担無く過ごすことができるか、ということまで含めて治療したいと思っています。
痛みで半分担がれてやってきた患者さんが、治療後には笑顔になって帰られると、本当に嬉しいですよ。
当院ではBGMにクラシックが流れています。
患者さんにリラックスしていただくためでもありますが、私の趣味でもあるんです。
手づくりの真空管のアンプが置いてある診察室なんて、普通ないですよね(笑)。
私も60歳から絵を描き始めた父に習って数年前からビオラを始めました。子どものころにヴァイオリンを習っていたのですが、いま再び演奏することを楽しんだりしています。